建仁寺の襖絵をご案内致します。
建仁寺には橋本関雪画伯の傑作が幾つか収められています。
橋本関雪筆による「伯楽」。
伯楽とは、古代中国で馬の良否をよく見分けたという人の名前です。
東京に馬喰町(ばくろうちょう)という地名がありますが、伯楽は馬喰(ばくろう)のことを意味します。つまり、伯楽から転じて馬喰(ばくろう)という言葉が生まれたのです。
ちょっとしたトリビアですよね(笑)
馬の良し悪しを見分ける人のことを伯楽と言うようになるわけですが、「名馬はどこにでもいるけれども、名伯楽はそうはいない」とも言われます。さしずめ現代の名伯楽は、プロ野球界の野村克也氏ということになるでしょうか。
反対の立場から、名馬が伯楽に会ってその真価を認められることを「伯楽の一顧(はくらくのいっこ)」と言います。豊臣秀吉が織田信長に認められるようになったいきさつも、伯楽の一顧と言えるのではないでしょうか。
老人と子供でしょうか。
時の流れを感じる襖絵ですね。
老人から子供へと時が流れ、さらにその子供から悠久の歴史が流れて今に至っているわけです・・・。深い歴史に触れることのできる京都ならではの魅力を思わせます。
庭の渦巻き模様。
じっと見つめていると、謎かけをされているような錯覚に陥ります。
兎と収穫後の稲穂でしょうか。
昔から兎は身近な動物だったと聞きますが、こうやって建仁寺の襖絵にも描かれているんですね。
こういう取っ手にも趣を感じます。
様々な意匠が凝らされていて、見所の一つにもなっています。
建仁寺法堂の天井画。
小泉淳作筆による「双龍図」です。
2002年度に創建800年を記念して描かれた大作で、比較的新しい龍図として知られます。
襖絵「生々流転」。
題名通りの”流れ”を感じさせる絵が描かれています。
シーンは海のようですね。
岩と波。じっと動かぬ”静”かなる物と、激しく打ち寄せる”動”の象徴・・・そんな風に映りました。
かもめでしょうか。
海から遠く離れた京都市中心街に居ながら、どこか潮の香りが感じられるのは私だけでしょうか。
建仁寺の風神雷神図屏風ですね。
和風建築の粋を楽しみながら、国宝の風神雷神図屏風を拝ませて頂く。京都で味わう至福のひとときです。