泉涌寺といえば、絶世の美女で知られる楊貴妃を思い浮かべます。
泉涌寺大門を入ってすぐ左側に、楊貴妃観音像を祀る楊貴妃観音堂が佇みます。
泉涌寺の楊貴妃観音像。
東福寺から東の山手方向へ登って行った所に泉涌寺(せんにゅうじ)はあります。歴代天皇の御陵が多数眠る月輪山(がちりんざん)の麓に位置しています。
楊貴妃観音堂。
泉涌寺大門の拝観受付で500円の拝観料を納めると、すぐ目の前に拝観案内の道標が立っています。そのまま真っ直ぐ進めば、泉涌寺の心臓部に当たる仏殿と舎利殿、右方向には別院の雲龍院、そして左方向には楊貴妃の待つ楊貴妃観音堂が佇みます。
楊貴妃観音堂の入口上に額絵が掲げられていました。
唐の玄宗皇帝の妃であった楊貴妃。
クレオパトラ、小野小町と共に世界三大美女の一人に数えられます。
あまりの美貌に玄宗皇帝が寵愛し過ぎたため、安史(あんし)の乱が引き起こされ殺害されるに至りました。
楊貴妃観音堂の絵馬。
楊貴妃の美貌にあやかってか、縁結び信仰も盛んなようです。
よく話題になる楊貴妃の口ひげ(笑)
唇の上下に口髭(くちひげ)のようなものが描かれていますが、実はこれは口ひげではありません。慈悲を表す口の動きを表現したものなんだそうです。
そう言えば、文人たちに人気のあった奈良の長谷観音にも口ひげのようなものが見られますが、あれも観音様のご慈悲が表現されているのでしょうか。
御寺(みてら)泉涌寺。
楊貴妃観音像は重要文化財に指定されていますが、なぜ泉涌寺に安置されているのか?その理由がガイドブックに記されていました。
楊貴妃を安史の乱で亡くした玄宗皇帝は、彼女の死を深く悲しみ、等身大の坐像で観音菩薩像を彫らせました。その観音菩薩像が楊貴妃観音像だったわけですね。
泉涌寺開山の弟子に当たる湛海律師(たんかいりっし)が唐に渡った際、羅漢像などと共に楊貴妃観音像を託され、泉涌寺に持ち帰ったと伝えれます。
泉涌寺へのアクセスは、市バス泉涌寺道下車徒歩15分となっています。京阪電車・JR奈良線東福寺駅からだと、大体距離にして600mぐらいの場所に位置しています。
泉涌寺の楊貴妃に会いに行きましょう!