市聖と呼ばれた空也上人が、951(天暦5)年に創建した六波羅蜜寺。
京都東山の地に佇む六波羅蜜寺は、西国三十三箇所霊場の第17番札所にもなっている真言宗のお寺です。
六波羅蜜寺の絵馬。
六波羅蜜寺の拝観料は宝物館のみ500円となっており、基本的に境内の拝観は自由です。拝観時間は8時~17時まで。六波羅蜜寺へのアクセスは、市バス清水道下車、徒歩6分となっています。六原小学校に隣接しており、駐車場はありません。
六波羅蜜寺のある辺りは、あの世への入口と言われる葬送の地に当たります。
六道の辻、六道珍皇寺なども近くにあり、市井の中に入り込み、教えを説いて回った空也上人とも重なります。
境内には平清盛供養塔も建てられています。
歴史の教科書で学んだ平清盛像も、ここ六波羅蜜寺に安置されています。
瓦ですね。
フェンス越しに車道が通っています。
民家の中にある寺院、六波羅蜜寺はそんな感じのお寺です。空也上人の生き方を物語っているかのようですね。
口から南無阿弥陀仏と刻まれた6体の仏を吐く空也上人像はあまりにも有名です。運慶の四男康勝の作で、重要文化財に指定されています。右手に撞木(とうぼく)、左手に鹿の杖をつき、口からは6体の阿弥陀様が現れているという不思議な像です。
かつてこの地からは、多数の髑髏(どくろ)が出土したと伝えられます。
町名の轆轤町(ろくろちょう)の由来は、まさしくドクロにさかのぼるというエピソードが残されています。さすがに轆轤では印象が良くないので、六波羅にしたとも言われています。
平清盛の塚があることからも分かるように、この地は平清盛・重盛が居を構えた場所としても知られます。「六波羅殿」といえば、平清盛のことを指しました。時代は下って鎌倉時代になると、京都の政情を監察するために六波羅探題が置かれたことでも有名です。