広隆寺仁王門の右手のなだらかな坂道を上って行くと、時代劇でおなじみの東映太秦映画村があります。京都へ修学旅行に訪れた学生さんなら、一度は映画村に入村された体験をお持ちではないでしょうか。
東映太秦映画村の団体入口。
お城をイメージさせるゲートは、二条城の大手門を模して造られています。その名も、「東映城大手門」と言います。私は奈良県民ですが、小学生の頃に子供会で東映太秦映画村を訪れたことがあります。おぼろげな記憶ではありますが、その当時はまだこの門は無かったような気が致します。
団体入口として利用されている大手門は、1977年に完成しています。
横長に広がる映画村入口の左手に位置し、レストランなどの入ったパディオスの向かって左側にあります。時代劇の撮影が行われる際は、そのままオープンセットとして利用されることもあります。
映画村の前にはバス停があります。
四条河原町や三条京阪などへアクセスしています。京都を周遊する際、太秦方面は少しアクセスには不便だと感じている人も多いのではないでしょうか。地図を見ると、タクシー乗り場もあり、JR嵯峨野線も通っています。太秦映画村へは、JR山陰本線(嵯峨野線)の太秦駅から徒歩5分でアクセスすることができます。意外と便利な立地であることが分かります。
妙心寺に近い花園駅からでも、西へ10分余り歩けば映画村に辿り着きます。周遊観光という観点から言っても、妙心寺、映画村、広隆寺、蚕の社辺りはじゅうぶんに徒歩圏内で楽しむことができます。
団体入口から入る団体客様向けには、団体割引が適用されます。
修学旅行で訪れる学校団体であれば、中高生が1,000円で、3歳以上の子供が800円となっています。個人の入場料が大人2,200円、中高生1,300円ということを考慮すれば、学校の先生にも嬉しい割安な設定ではないでしょうか。
大手門には何やら大砲のようなものがディスプレイされていました。
東映太秦映画村では、修学旅行生向けに京都伝統工芸体験のサービスが用意されています。清水焼の絵付体験、京うちわや京扇子の手描き体験、万華鏡の手づくり体験などが楽しめます。さらには木刀を使った殺陣講座などもあり、本格的な立ち回りを体験することができます。
チャンバラごっこならしたことはあっても、本格的な殺陣となると、さすがにどなたも初体験ではないでしょうか。修学旅行生にとっては貴重な思い出になることでしょう。
幕に描かれているのは、太秦映画村のオフィシャルキャラクター「かちん太」。
昭和55年の1980年に誕生した公式キャラです。かちん太の名前の由来は、映画撮影時に使われるカチンコにあるわけですが、股旅姿の旅ガラスが実によく映画村にフィットしています。
時代を反映してか、昨今ではかちん太の妹役に、萌えキャラで知られる「からす天狗うじゅ」も登場しています。ツインテールの髪型で、秋葉原や日本橋でウケそうなキャラクターなのですが、なぜか映画村でも人気を博しているようです。
なぜ二条城をモデルにしたのか?
その理由までは分かりませんが、JR嵯峨野線には二条駅という駅もあります。映画村へのアクセスに嵯峨野線を利用する際には、二条城近くの二条駅を経由することになります。場所的に近いことから、団体入口に二条城の大手門を模したゲートが造られたのかもしれませんね。