奈良の東大寺と興福寺から「東」と「福」の二字をとって、九條家の菩提寺として造営された東福寺。京都の南方に位置する名刹は、日本屈指の紅葉の名所として知られます。
東福寺開山堂。
通天橋拝観受付で拝観料を支払い、通天橋を渡って開山堂へと向かいます。開山堂には、東福寺開山の聖一国師(しょういちこくし)が祀られています。
聖一国師は、天皇より初めて国師号を送られた禅僧として有名です。
東福寺駅を降り立った所に、東福寺を案内する地図が出ていました。
駅から見ると、泉涌寺とはちょうど反対方向に位置しています。
国宝として名高い東福寺三門。
楼上内部には諸仏が並び、天井や柱には明兆と弟子による極彩画が描かれています。
山門前の思遠池にも風情が感じられますね。
開山堂の西に連なる普門院。
普門院前に広がる江戸中期の名園をぼ~っと眺めている観光客の姿が見えます。
庭園の市松模様。
見ているだけで、自然と心が整ってくるような気が致します。
毎夜11時45分頃から18回、開山堂・常楽庵鐘楼の鐘が鳴り響きます。
この深夜の鐘は、開山・聖一国師以来の習慣なんだそうです。
聖一国師は京都五山・建仁寺の住持でもあったため、東福寺でのお勤めが済めば建仁寺へと移動しました。このとき東福寺では「送り鐘」でお送りし、建仁寺では「迎え鐘」でお迎えしたということです。東福寺に750年欠かさず続く習慣となっています。