祇園祭直前の6月29日、京都の八坂神社へ詣でて参りました。
日本を代表する伝統的祭事を控え、心なしかいつも以上に境内が賑わっているようにも思えました。
八坂神社本殿に、尻尾の長い蓑亀の姿が見られました。
甲羅に藻を生やし、まるで尻尾のように伸びた蓑亀(みのがめ)は「長寿」を象徴する縁起物とされます。平時にはこの場所に飾られていなかったことを思うと、やはりこの蓑亀は祇園祭をお祝いするものなのでしょうか?
舞殿の西側に茅の輪が設けられていました。
上半期の穢れを祓う神事として知られる茅の輪くぐり。多くの参拝客が記念写真を撮りながら、喜々として茅の輪をくぐっておられました。地元の大神神社の茅の輪に比べれば、随分小振りな茅の輪ではありますが、そこはやはり京都八坂神社の茅の輪です。くぐり抜けておくに越したことはないと思い、私も僭越ながらくぐらせて頂きました(笑)
祇園の町並みもすっかり夏模様です。
7月の一ヶ月間は祇園祭一色に染まります。
舞殿の横から八坂神社本殿を見ます。
暗闇に灯りをともすランプも設置され、いよいよお祭りムードが高まります。
八坂神社の西楼門を入った所に居る狛犬の台座にも、冒頭の蓑亀らしき姿が彫られています。
緑藻(りょくそう)亀とも呼ばれる蓑亀。
こんな場所でも、吉祥の蓑亀が私たち参拝客を出迎えてくれていたんですね。
ここに提灯が掛けられるんですよね。
数年前の7月に八坂神社を訪れた際、祇園祭の準備風景を目の当たりにした記憶が蘇ります。
疫病退散にその起源を持つ京都の祇園祭。
祇園界隈に住む人たちは、蓑亀に長寿の願いを託していたのでしょうか。鶴は千年、亀は万年と昔からよく言いますが、藻をまとった亀の存在を知る人はそう多くはないのではないでしょうか。
八坂神社を観光ルートに組み入れている旅行客は多いものと思われます。
この機会に是非、蓑亀の姿を確認しておきましょう。